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ソーラークッキング

CooKit

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クッキットは、1994年「ソーラークッカーインターナショナル」(以下SCI)が技術者や調理師と連携して開発・製造した、世界初のソーラー調理器である。この調理器は、簡素でシンプルな見た目であり、かつ世界の最貧国の人々でも購入可能な手頃な値段である。重さは約500gで、持ち運びできるよう大判サイズの本ほどの大きさに折りたたむことができる。蓋の付いた黒い鍋とプラスチックバッグを用意すれば、あとは数時間分の太陽熱で5,6人分の食事を作る事ができ、火を使ったり乾燥させたりすることなく食べ物を調理、保存することもできる。









CooKit woman.jpg
CooKit folded.jpg
CooKit wind protection Iridimi.jpg

クッキットは現在、25の国々で3ドル~7ドルほどのコストで作られており、製品を購入することでSCIの活動を支援することもできるが、後述の方法で自分で作ることも可能である。SCIでは、一つのクッキットは2年程度もつと予測している。 太陽熱の利用により、従来の調理法で必要とされる燃料やそのコストを節約をすることができるため、コストの面でも環境面でもメリットのある調理器である。


クッキットの有用性については、以下の3つに分類される。

  • 燃料となる木(森林)保護の観点
    • 1日1食、週3回クッキットを使うことによって、燃料となる木材の消費量が1/3に減らせることが証明されている。クッキットは約2年もち、一つのクッキットで2トンもの燃料を節約することができる。
  • 人々の健康を守るという観点
    • 水の低温殺菌ができるので、安全な飲み水を作ることができる。
    • 煙が出ないので、眼や呼吸器系の病気を減らすことができる。
    • ビタミンなどの栄養素や食べ物の味、香りを損なわずに調理できる。
    • 食べ物が焦げ付いたりしないので、片付けが簡単になる。
    • 浮いた燃料費を、食料の購入や教育、医療費に充てることができる。
    • 木材や肥料集めの負担を減らすことができる。
  • 家計と女性の経済的地位の向上という観点
    • 火の番をする時間や、燃料になる木を集めにいく時間を減らし、その分仕事や買い物、農業、また子供たちは学校に通うことができるようになる。
    • ソーラーエネルギーはお金がかからず、ケニアでは多くの地域で有り余るほどある資源である。また、安全で清潔であり、従来の燃料を使うより健康にもよい。

クッキットは、フランスのRoger Bernard、アメリカのBarbara Kerr、そしてSCIのEd Pejack、Jay Campbell、Bev Blumの共同開発である。アメリカと多くの発展途上国での大規模な実験によって、その性能、利便性、低コストであり、多様なニーズへの適応性があることが証明されている。




作り方編集

より詳しい作り方は、SCI発行のハンドブック内にある、How to Make、Use、Enjoyの項を参照のこと。

ヒント編集

CooKit Panel Measurements.gif
  • クッキットの台紙となる厚紙に、きれいでまっすぐな折り目をつけるためには、スプーンの柄のようなものを使って折り線に沿ってあとをつけてから折るとよい。
  • 厚紙の前の部分にごく小さな穴を開けておく。(組み立てる際、その穴に後のパーツの端を差込み、固定するため。)
  • 厚紙の片面にアルミホイルを貼り付ける。
  • アルミホイルを貼った面を上にして厚紙を置き、前後のパーツを折り曲げ、後のパーツを前のパーツの穴に差し込んでとめる。

上記のように組み立てた後、食材を黒い鍋に入れ、更にその鍋を耐熱のプラスチックバッグに入れ、CooKitの真ん中にセットして調理開始である。

プラスチックバッグ編集

Ovenbagbox.jpg

鍋を入れるプラスチックバッグは、オーブン用のクッキングバッグを使うか、通常のプラスチックバッグを使う場合は、鍋を専用のワイヤーフレームにのせて袋と鍋が触れることのないようにしてから使う。(熱でクッキングバッグが溶けるのを防ぐため。)







調理の際のポイント編集

Wire stand.jpg
Steven Jones氏によって、ワイヤーフレームを使って鍋とクッキングバッグが触れないようにする方法が考案された。




Wire frame.jpg
左図のワイヤーフレームはWietske Jongbloed氏が作ったもので、これにより耐熱用でない通常のプラスチックバッグの使用も可能となった。




Jose Albano bag frame.jpg
左図のフレームはJose Albano氏が作ったもので、上と同様に耐熱でないプラスチックバッグを使っても溶けることがないようになっている。




Solar guard.jpg
Ashok Kundapur氏は、左図のようなプラスチックシート製の覆いを考案した。プラスチックシートはワイヤーフレームによって円柱になるように支えられているため、鍋の中の食材を簡単に取り出すことが出来るようになっている。この覆いは余熱料理にも有効である。




Discarded phone cards.jpg
Stephen Harrigan氏は、クッキットの損傷しやすい部分の補強に使用済みテレホンカードが使えることを発見した。







バリエーション編集

Kundapur氏の案編集

Ashok Kundapur氏が考案したクッキットは、下図のようなとてもシンプルなデザインである。 Solar-cooker-design-Cookit easy plan.jpg

Manos Unidasの案編集

Manos Unidas Cocinalo II figure 1.gif
SCI標準のクッキットは、曲線が非常に多く、手で折って作るのは大変難しい。スペインのManos Unidas団体のJuan Urrutia Sanz氏は、多くの人が家でも簡単に作ることが出来るようなバリエーションを考案し発表した。このバリエーションはCocinsol Ⅱと呼ばれており、SCIのクッキットと同じように調理でき、光を反射する部分はSCI標準のものよりも広い。このことはSCIのエンジニアにも認められている。(SCI標準クッキットに曲線が多いのは、使わない時に小さく折りたたんで持ち運び可能な大きさにできるようにするためであり、その点では曲線は有効である。)

Cocinsol Ⅱは、左図を参考にして家で作ることが可能である。簡単に折れて かつその形を保つことが出来るものであれば、台紙は高いものを使う必要はない。編んだマットやバスケット、予め形が整えられているプラスチックや木を使ってもよい。図の太線は切る箇所、点線は折る箇所を示している。片面にアルミホイルや光沢のあうギフト用ラッピングシートを貼って、太陽熱を反射できるようにする。

Diassana氏の案編集

Diassana CooKit variation figure 1.gif

図1

Diassana CooKit variation figure 2.gif

図2

マリの小さな町であるブラ地方にいるGnibouwa Diassana氏は、ブラやその近郊で手に入る材料でクッキットを作る方法を考案した。マリではお茶が大変ポピュラーな飲み物であるが、そのお茶は内側にアルミホイルが貼られた箱に入って中国から運ばれてくる。彼はそのアルミホイルをクッキットの反射材として再利用することを思いついたのである。

しかし一方でブラでは、台紙となる大きなダンボールや板紙を用意することが困難である。これに対応するため、Diassana氏はクッキットを図1のように5つのパーツに分け、それを小さなダンボールのピースでつなぎ合わせるか、サテンの布で縫い合わせて作る方法を考案した。(図2)



King氏の案編集

CooKit-arbitrary-units-v085.png

Philip King氏は、彼の考えた案についてこう語っている。

「私はクッキットを初めて作ってから、更にもっと作りたいと思ったのだが、SCI標準のものは、自分の作りたい大きさのものを作るために長さを測りなおしたり、単位を換算したりすることが難しいと感じた。そこで、私と同じように感じている人のためにも、以下のメリットをもったクッキットのデザインを考案した。
CooKit-arbitrary-units-v085-compare.png
2007-07-17-CooKits-pic4.jpg
  • 出来るだけ定規で測らずに済む
  • どんな単位(インチ・センチ)でも使える
  • 全ての角度が自動的に分かるようになっている
  • 線は全て直線からなっている
  • 切る箇所を出来るだけ少なくしている
  • 一目で細部まで分かるようになっている
  • 当てずっぽうで測ったり切ったりすることを防げる
  • 文字による説明書を少なくすることができる











マイラー(プラスチック素材)クッキット編集

Plastic cookits during training in Sudan.jpg

2008年2月、Stephen, Sheila Harriganの両氏は、スーダンのサカリ難民キャンプに275の耐久性のあるプラスチック製クッキットを送った。スーダンの厳しい気候の下では、ダンボール製のクッキットは半年~1年しかもたないため、2008年から地元ボランティアグループの手でマイラー製のクッキットを作ることとなったのだ。詳細はMaking the CooKit More Durableを参照のこと。












クッキットの購入編集

  • 既に組み立てられているクッキットをSCIから購入することが可能である。SCIからの購入で、世界中のSCIの活動を支援することができる。
  • クッキットはSCIの東アフリカ支部でも購入することができる。

映像編集

参考編集

外部リンク編集

フォトギャラリー編集


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